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ISD条項とは何か?

☆ISD条項とは何か?

TPP賛成・反対のテレビを見ている時に、ISD条項があるから
TPP反対との話が出て来ました。

なんか訴えられる系のやつなのは聞いた事がありましたが、
あまり知りません。

そこで少し調べた覚書です。
正しいかどうか分かりませんので、自分でも調べて下さいね。





・ISDとは何の略?


ISDのそれぞれの頭文字は、
Investor:投資者
State:国家
Dispute:議論・紛争等の意

そのままだと「投資者・国家・争い事」です。

ISDというのは略語で、本当は、
Investor State Dispute Settlement
の略なるようです。

Settlement:論じる討議する等の意

ISDS条項というのが、本当の名前なんだそうです。

日本語に訳すなら「投資家 対 国家 間の 紛争解決 条項」というので
良いのかなと思います。

いつも思いますが、なんでもかんでも英語で縮めるのはやめて欲しいです。
このタイプの訳し方は、知っていないと意味がまったく分かりませんから。

・ISD条項とは


FTAやTPP(?)等の協定や自由貿易協定を結んだ国々中で、
不当な差別があった場合、
投資家(企業)が国へ「賠償」を求める方法を決めた条約らしいです。

ISD条項はすべてに適応されるのではなく、
「投資」や「サービス」の約束に対して適用され「環境」や「安全」は対象にならないらしいです。
ISD条項では、「環境」「安全」より「企業利益」を優先するらしいです。

企業の「投資」や「サービス」が、外国で不当な差別があった場合という事なんでしょうけど、
「サービス」というのは、広すぎてよく分かりません。

通常、争い事は国と国が話し合って答えを出すと思いますが、
このISD条項は、
企業と国が話し合って答えを出す、企業が国を訴えたりする事が出来るようです。

例えば、ISD条項を取り交わしていた場合、
日本に進出している外国の企業が、日本独特の法律や制度のせいで、損失を受けたら、
日本を訴えたりする事があるそうです。

「不当な差別」というのが、
訴えたい国の法律もせいで、投資家が損をした場合でも
その「不当な差別」と考えたりするそうで、
ちょっとたちが悪そうです。

例:
AとBが自由貿易を結んでいる場合、
Aの国にあるAAという投資家、
Bの国にあるBBという投資家がいたとすれば、

不当な差別があった場合、
BBからBを通さずAを訴えたり、
AAからAを通さずBを訴えたりする事が出来るようです。
(国を通さないという事も危険らしいです)

国間で、ISD条項を結んでしまうと、
「外国企業を不当に差別するような制度や法律」は訴えられる対象となり、
負けたら損害賠償も払うことになったり、結局はそれが嫌なので、
法律を変えてしまう事にもなり兼ねないそうです。

ということは、
外国の投資家に、自国の法律を左右される事にもなり、
逆の立場で考えると、
自国の投資家が、外国の法律を左右する事にもなるんだと思います。

別に悪い事だけでなく、良い事もあるのかも知れません。
日本の企業の利益が守られる事もあるでしょうから。
でも、日本の法律が結果的に変えられてしまうかも知れません。

今の所、日本が海外の投資家に訴えられた事はないらしいです。

・どこが解決の判定するのか?


仲裁裁判所である
国際投資紛争解決センターとかいう所で、
世界銀行グループの機関らしいです。

この機関は、どうやら国より投資家側に近い機関のようです。

ここはどの国の誰が権力を持っているんでしょうね。
権力のある国の投資家は、有利ですね。

今まで400件くらい仲裁して来ているそうです。

裁判で負けた国に、損害賠償命令等を出せるようです。

・アメリカが相手だからヤバイのかも


最近話題の自由貿易協定とかから始まった事ではなく、
これまでにもあって、
日本も既に多くの国(主にアジア 25国?)とISD条項を結んでいるそうです。

「TPPに入ったら、ISD条項で日本が駄目に!」
という人がいるようなんですが、これは言葉足らずのようで、
前から日本は他の国とISD条項を行っているので、
「TPPによって、何でも訴えるアメリカと、力関係で弱い日本が、初めてISD条項を結ぶ」ことになるから
ヤバイかもって事らしいです。

「TPPに入ったら、ISD条項で日本が駄目に!」
「前から他の国とISD条項をしているから大丈夫!」
どちらの意見も、ちょっと片寄過ぎなのかも知れませんね。

・日本独特な制度


独特の法律や制度のせいで、損失を受けたら、訴えたりする事が出来るそうですので、
日本は、他の国と違って、
食の安全の規制が他の国より高いようですし、
国民が一応、同じ水準に近い医療などを受ける事ができる国民皆保険等が、
訴えられる可能性があるのを心配している人がTPP等の反対派に多いかと思います。

既得権益のある人達が、競争をされたら権力や利益が減るから、
TPPやISDに反対しているという意見もあります。

・感想


以下は、個人の意見ですが、
日本はアメリカと本当に対等な交渉が出来るのかな? と思います。
これまでの基地の事とかを見ていると、無理そうに思えるんですけど。
それでもISD条項をかわしてしまって良いのかな?

日本から外国に進出する大企業には有利になるのかも知れません。
普通の国民にはどうなのかな?
いずれ回り回って? よく聞きます。

今の流れのままでは、有効な知恵もなく、「多分大丈夫」みたいな感じで、
TPP参加→ISD条項締結となりそうですから、心配です。

ISD条項に入る事で、良い方向になるのなら良いんですが。


私は心配性なので、安心できる答えを聞きたいですね。




記載:2013年04月頃





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コメント


<No.2> 管理者
書き込みありがとうございます。

企業は、安いとこに流れるのが、普通ですもんね。
なんらかの世界レベルのルールを決めて置かないと、どんどん日本製がなくなってしまう事になってしまうかも知れませんね。

ISDで話す事なのかは分かりませんけど、国際間のでなんらかの決め事をしないと怖そうですが、どっかのお金持ちの利益なんかが優先して決まらないような気がします。

やっぱり不安ですね。
(2013/05/09)

<No.1> 間違った資本主義
 アメリカに本社のあるテレビメーカーはどこでしょう?と聞かれたら、???出てこないと思います。かつてはGE、RCA、はじめたくさんありました。しかし日本メーカーにシェアを奪われて、日本メーカーのOEMで販売するようになったそうです。なぜシェアを奪われたかというと日本製は当時、安かったからです。今は日本に本社のあるテレビメーカーはあるのでしょうか?テレビを作っているのでしょうか?韓国メーカーに価格で負けて次には技術で負けていきます。売れなければ企業は技術研究費用をリストラするので最後は、メイドインジャパンのテレビはなくなります。そこで人件費の安いアジアをはじめ比較的紛争が少ない中東の国、同じくアフリカに工場を建てるようになります。人件費の安い方にどんどん引っ張られていきます。設備投資を途上国でするからには儲けが欲しいのは当然ですから、日本のテレビメーカーは途上国に株式会社法人として工場を建設します。そして配当金を受けます。日本のテレビメーカーも株式会社ですから、その株主に配当を支払います。日本のテレビメーカーの株主は主に投資が盛んなアメリカの投資家と日本の銀行や生保などです。日本人のうち何パーセントの人が配当金をもらえるのでしょうか?配当金で生きていけるのでしょうか?日本人で株をやっている人はかなり少ないです。途上国に工場を建てて現地の人間を採用し、日本国内のテレビ工場は一気に閉鎖します。次いで韓国、台湾、中国のメーカーも閉鎖していきます。 自国のテレビ工場を守るためには、品質以上にコストが低くないと駄目です。でも途上国とまともにコスト競争はできません。そして品質も追いつかれてしまいます。国際ルールでテレビは国内製造最低20%とかルールを決めないとまずいと思います。シャープの研究者もパナソニックの研究者もルネサス、エルピーダも優秀な研究者を海外に逃がしてしまいます。これではかわいそうなので、WTOで本気で議論して欲しいと思います。
(2013/05/09)



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