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「教育勅語」とはなんなんだろう?

☆「教育勅語」とはなんなんだろう?

2017年の森友学園の問題で、森友学園の園長が経営している幼稚園で、
「教育勅語」というのを、園児たちに素読させているという映像を見て、
「教育勅語」という言葉を初めて知りました。

どういうことが書かれているのか、気になりましたが、
漢文(?)みたいので、よくわかりませんでしたが、
大体の所をメモっておきます。





・いつの時代の文章?


1890年10月30日に発表。
第1回の衆議院議員総選挙が行われた年。
明治で言うと、23年。
大日本帝国憲法公布の翌年。
天皇が主に強い権利を持っていた時代。
学校教育などを通じて、国民に。

勅語の意味は、「天皇が口頭により発する公務上の意思表示」。

・書いたのは?


草稿を書いたのは、武士で官僚で政治家の井上毅さんという人と、
武士で熊本藩士で儒学者で男爵の元田永孚さんという人達のようです。

体裁的には、明治天皇が当時の内閣総理大臣と文部大臣に対して、
国民に対して、与えた文章のようです。

・現代語訳


Wikipediaより。

文部省図書局『聖訓ノ述義ニ関スル協議会報告書』(1940年)より。


朕が思うに、我が御祖先の方々が国をお肇めになったことは極めて広遠であり、
徳をお立てになったことは極めて深く厚くあらせられ、
又、我が臣民はよく忠にはげみよく孝をつくし、国中のすべての者が皆心を一にして代々美風をつくりあげて来た。
これは我が国柄の精髄であって、教育の基づくところもまた実にここにある。

汝臣民は、父母に孝行をつくし、兄弟姉妹仲よくし、夫婦互に睦び合い、
朋友互に信義を以って交わり、へりくだって気随気儘の振舞いをせず、
人々に対して慈愛を及すようにし、学問を修め業務を習って知識才能を養い、
善良有為の人物となり、進んで公共の利益を広め世のためになる仕事をおこし、
常に皇室典範並びに憲法を始め諸々の法令を尊重遵守し、
万一危急の大事が起ったならば、大義に基づいて勇気をふるい一身を捧げて皇室国家の為につくせ。

かくして神勅のまにまに天地と共に窮りなき宝祚(あまつひつぎ)の御栄をたすけ奉れ。
かようにすることは、ただに朕に対して忠良な臣民であるばかりでなく、
それがとりもなおさず、汝らの祖先ののこした美風をはっきりあらわすことになる。

ここに示した道は、実に我が御祖先のおのこしになった御訓であって、
皇祖皇宗の子孫たる者及び臣民たる者が共々にしたがい守るべきところである。
この道は古今を貫ぬいて永久に間違いがなく、又我が国はもとより外国でとり用いても正しい道である。
朕は汝臣民と一緒にこの道を大切に守って、皆この道を体得実践することを切に望む。

・解釈


難解で人によって解釈が分かれるそうです。
であるので、私も文章を見て大体の意味を解釈したいと思います。
もちろん正しいとは限りません。


勅語であり、朕(天子(君主の称号)や皇帝の自称)と書いているので、
明治天皇がそう思っている事を書いているようです。

臣民というのは、君主に支配される者としての人民。
当時は、天皇と皇族以外の日本人はすべて臣民。

君主に支配される者への天皇からの公務上の意思表示というのが、教育勅語であると思われます。

下では、わかりにくくなるので、国民と書いておきます。

私も難しい言い回しなので、わからない所が多く、
多少、難解な所は飛ばしている事もあるので、おおざっぱという感じで思っていて下さい。

何度も書きますが、もちろん正しいとは限りません。



自分が思うに、
自分の祖先様が、日本を始めたのは、広く未来ある考えで良いことをなさった。
また、国民は、(天皇に対して)忠義があって、敬愛があって、
国民すべてが、心をひとつにして、代々いい感じに国を作り上げてきた。
これは日本の良いところであって、教育にも通じる事はここである。


国民は、親孝行して、兄弟姉妹も仲良くして、夫婦間も良く、
友達とも信頼を持って接して、謙遜して、勝手気ままに振る舞うことをせず、
他の人には、慈愛を持って接し、勉強したり習い事(仕事?)をして、
知識と才能を養って、善良で有益な人物になって、
自分から進んで公共の利益になる事をして、
世の中の為になる仕事を作り、
常に皇室典範と憲法と法律を尊敬して守れ。


もし万が一、国に大事件が起こったなら、勇気を振り絞って、
命を投げうって、皇室と国家の為に、尽くせ。


神の与えた命令のままに、地球と一緒に皇位の栄光を助けてたてまつれ。
そうすることは、自分に対して、忠実な国民であるばかりでなく、
お前たちの祖先が残した良いことをはっきりと表すことになる。


ここで書いた事は、自分の先祖様がお残した頂いた事であって、
全員が、従い守ることだ。
このことは、今も昔も永遠に間違いはなく、日本だけではなく、
外国で使っても正しい。


自分は、国民と一緒にこれを守って、みんながこれを実践することを、
とても望んでいる。




これは私が現代語訳から大体解釈してみた例です。
人によって解釈が分かれると思うので、正しいとは限らない事です。

・感想など


主権を国民が持っている今の時代には合わない事は結構あります。
これが書かれたのは戦前であり、当時の詳しい国民の考えはわかりません。

個人の意見ではあるんでしょうが、その立場から全体への命令になるのは
そうであると思います。

①は、経緯を言っているので別に問題はないでしょう。

②は、命令であると考えなければ、ただ普通の事を言っているだけで、問題はないでしょう。
皇室典範と尊敬は気にはなる人がいるかも知れませんが、その時代であるからそうなんでしょう。
ただ、これが書いてあるからその他すべての文章が現在にも良いとはならないかと思います。

③は、現代、
見る人によっては、当然であり、
見る人によっては、「命を投げうって」辺りと、「皇室と国家の為に、尽くせ」辺りが、
問題があるでしょう。
おそらくこの辺りが、戦前の軍国教育の材料だったと言われる辺りかと思います。
「天皇の為に命をささげろ」とも解釈出来るでしょう。

④は、ノーコメントで。

⑤は、見る人によっては、日本の風習を外国も見習っても良いと、とる人もいるでしょうし、
見る人によっては、日本の侵略の正当化にも見えるでしょう。
おそらくこの辺りも、戦前の軍国教育の材料だったと言われる辺りかと思います。

永遠というのはないかと思います。

⑥は、望むのは自由です。


解釈の解釈でも意見が別れる事であるという事でしょう。
聞くと、双方極端な意見が多いようですが、
自分の解釈が絶対正しいとは思わない方が良いと思います。


・1948年 国会で排除と執行の決定


1948年 国会で、「詔勅の根本理念が主権在君並びに神話的國体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損なう」として、
教育勅語の排除と執行が決議された。
1948年6月19日に廃止。

・2017年3月31日の国会閣議決定


自民党安倍内閣。
安倍総理や稲田大臣は、国会答弁でも教育勅語を評価するか、それに類するような事を言っていた記憶。

「教育の唯一の根本とするするような指導は不適切」。
「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは
 否定されることではない」。

戦前の軍国教育の材料として使われて、こんな意味だったというのを教えるなら、
問題ないですが、このまま教育の場で、園児たちに素読させるような事は、
どうなんだろうなとは思います。
その内容から、国会でも排除と執行が決議されたものですし。






記載:2016年04月頃

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