「ごくろうさま」って使って良いものだろうか？

☆「ごくろうさま」って使って良いものだろうか？

何か家の工事など、長い時間の作業をお願いしている時など、作業してくれている人にあうと「お願いします～」と言っています。

「ご苦労さまです」と言おうかなと思うのですが、昔から「ご苦労」ってなんか偉そうなイメージなので使っていません。

同じ「様」が付く言葉でも「お疲れ様です」は、正しい訳かどうかわかりませんが、「疲れさせてすみません。ありがとうございます」という感じだと
思っているので言うのに抵抗がないのですが、
この言葉、「ご苦労さまです」の場合、上と同じように考えると「苦労をかけてすみません。ありがとうございます」になるんですが、
「苦労をかけておるな（上から目線）」みたいな意味を言っているんじゃないかと思ってしまいます。

自分の解釈が間違っているかも知れないので、使って良いべきか調べた時の覚書です。

社会人マナーとか、そういう事ではなく、意味として適切なのかどうなのかを考えたいと思います。

・ご苦労さま

辞書では、
苦労：「身心を苦しめる事」。
ご苦労：「目下の者を労う表現」とか、「苦労をねぎらっていう語」とか。

本来の意味は、「苦労をねぎらっていう語」というのがあるそうです。
偉そうというわけではないようですが。

「苦労をねぎらっていう語」という意味だけを取れば、
「身心を苦しめています。すみません」という感じになり問題はないでしょう。
ですが、
ご苦労は、ただ苦労をねぎらう事以外にも「目上から目下に使う」という意味もあるようです。
そういう「目上から目下」という意味がある以上、言われた場合、辞書にそう書いている事もあり、
そう取る人も当然いるので、使わない方が無難なのはわかると思います。

お金を出してお願いしている場合、目上から目下で問題ないと思う人もいるでしょうけど、
本来は、自分が作業できないから、お金を出して代わりにしていただいていると考える方がまともかと思います。
よって、この場合、目上から目下というのはないので、使わない方が良いと思います。

意味が複数ある言葉は、使わない方が無難であると思います。


英語でいうと、多分、英語ではこの言葉はないんで、近い言葉なんでしょうけど、
翻訳すると、「Thank you」とかになるようで、
「ありがとう」となるようです。

・お疲れさま

辞書では、
お疲れ「相手の労苦をねぎらう意」。目上の人に対して使う。等。

「目上とか目下」とかはあまり好きな言葉ではありませんが、
お疲れさまには、目上の人に使うという意味もあるようです。

お金を出してお願いしている場合、
ご苦労さまにも書いたように、相手を「目上」という区別はする必要はないでしょうけど、

自分に出来ないことをしてくれてありがとうございます。すごい技術だ。尊敬。

と思えば、「目上」と考える事もまだ出来そうで、
お疲れ様ならまだ問題ないと思います。


英語でいうと、多分、英語ではこの言葉はないんで、近い言葉なんでしょうけど、
翻訳してみると、「thank you」「Cheers for good work」とかなるようで、

thank you：ありがとう
「ありがとう」。

Cheers：乾杯・歓呼
for：のために
good work：良い仕事

「良い仕事に乾杯」とか。
何かカッコ良くなりますね。

・さま

「さま（様）」の意味なんですが、
「挨拶などに付けて、それを丁寧にいう語」らしいので、
「ご苦労さま」「お疲れさま」の場合、「丁寧にご苦労」「丁寧にお疲れ」と言っている事になるようですね。

・感想

何か家の工事などお願いしている場合は、
「ご苦労様」「お疲れさま」は、どちらも「目上とか目下」という意味も出てくるので、
単純に感謝や頼みである言葉の「ありがとうございます」「お願いします」と言っていた方が良いかと思います。

会社の人に言う場合、長々と苦労をねぎらう言葉をいうのも出来ない事もあるでしょうし、
誰に対しても謙虚な気持ちで「お疲れさまです」と言っていた方が無難でしょう。
私は個人的には「目上とか目下」という考え方は嫌いですが、そういうのが好きな人もいますし。





記載：2014年01月頃

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